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「ジャンプ」佐藤正午 ☆☆

 佐藤正午の作品はじめて読んだ。この小説は言うならば「失踪モノ」である。そういうジャンルがあるかどうかは知らないが、これに類似した作品として宮部みゆきの「火車」、松本清張の「ゼロの焦点」を読んだことがある。さてこの「ジャンプ」だが、恋人の部屋へ泊まろうとして、恋人がコンビニへリンゴを買いに行くといったまま行方不明になり、主人公の三谷がその行方を彼女の姉たちと探すことでストーリーが展開する。面白くなくはなかったが、登場人物の書き込みが浅く、またカクテル・紅茶・化粧水など、小洒落たグッズに関する記述にさほど興味を抱けず、私には合わない作品のように感じた。リンゴも主人公が毎朝、朝食として必ず一個食べるという習慣がこの小説の重要なキーになっている。
 それにこう書くと身もふたもないが、要は「二股」の恋愛小説である。二股はそれはそれで小説の題材になると思うから、倫理的にどうこうなどと野暮なことを言うつもりはないが、それならそれでSEXシーンの違いを書くなり(この記述はまったくない)、主人公の二人の女性への感情の違いを書くなり、いくらでも腕の振るいようがあるかと思う。しかし、謎を解き明かすべく女性を探す主人公の行動に筆が割かれ、かつその失踪の理由(すべてではないが)が、二股をかけられた相手の女性から手紙を読んだことだいう設定には、拍子抜けだった。
 他にも失踪した彼女の父がテレビに出演していたのを、主人公が「偶然」観て沖縄へ行くという設定や、主人公と彼女との博多駅での五年後の「偶然」の再会など、偶然に頼ってストーリーを進める筆者の手腕に、生意気を言わせていただければ、「たいしたことないな」と思ってしまった。
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