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広島県公立高校入試「数学・社会」問題を分析する

 昨日、行われた数学の問題が、例年にも増して難しかった。しかし数学も教える立場としてはそうとばかり言ってられないので、自力および昨日、テレビ放送されたエック進学教室の松本先生の解説を参考に分析し、かつそれぞれについて難易度A(正解率10%未満)・B(正解率10%以上30%未満)・C(正解率30%以上50%未満)・D(正解率50%以上70%未満)・E(正解率70%以上90%未満)を明記する。
 もっとも、問題を知らない読者は何のことかわからないと思うので、読み飛ばして、最後の「社会」との比較だけ読んでください。

一、毎年、ここは簡単な数式ばかりが出題されるが、今年は最後に解の公式を知らないと解けない問題が出された。うちの生徒は解の公式を中学校で教わらず、私も教えていなかったので、この問題が解けなかった。しかし、この公式を知らずとも解く方法はある。それは、出題された2x(エックス)の2乗-x-4=0の両辺をまず2で割り、xの2乗-1/2x-2=0とする。次に(x-1/4)の2乗-1/16-2=0とし、これを整理して、(x-1/4)の2乗=33/16、次にx-1/4=+-ルート33/16と段階的に解く方法である。エックス・分数・プラスマイナス・ルートの表記がパソコンでは難しいので、わかりにくいかと思うが、わかる人にはわかってもらえると思う。難易度C
 
二、(1)これは立方体の展開図が書ければ、③以外は二つの線分がねじれの位置にあるため、交わらないことがわかるはずだ。難易度D
(2)これは難しい。頂点Aから辺DCへ垂線へ引き、その交点をEとする。またDから辺ABへ垂線を引き、その交点をFとすると、三角形ADEと三角形ADFが合同である。これによって三角形ABDの高さが4センチ(DE=DFで、DEは8X1/2センチだから)とわかり、三角形ABDの面積が計算できる。しかし、この二つの垂線に気づく人は多くないだろう。私は点Dを通り、辺ABに平行な線を引いて、この三角形の高さを調べようとしたが、わからなかった。難易度A
(3)説明問題だが、これはそれほど難しくない。座標を常に数字や文字式で表す練習をしている人は解ける問題だ。まず点A・C・Eがy=b、点B・D・Eがx=aの線上にあることに気づけば、点A、点Cのx座標が1/bと3/b、また点B、点Dのy座標が1/aと3/aで表せるとわかるはずだ。あとは条件のAC=BDにこの文字式をあてはめて計算式を書き、説明するだけである。難易度C

三、(1)角度の問題だが、二等辺三角形の底角は等しいと、円の接線はその円の半径と垂直に交わることを知っていれば、難なく解けるはずだ。難易度D
(2)x:600=280:56=5:1という比例の式が作れたら、容易に解答が見出される。おまけに選択式だから、こんな問題を落としてはいけない。難易度E
(3)二つ円錐の体積の合計を求める問題だが、その高さがわからない。しかしだからといってあきらめる必要はない。その高さの合計は6センチとわかっているから、ひとつをhセンチ、もうひとつを6-hセンチとして式を立てれば、あら不思議、hが消えて数字だけが残って二つの円錐の体積が求められる。難易度C

四、確率の問題だが、設問を読んでいるだけで頭が痛くなってしまった。
(1)まず6X6の36通りの表を作っている過程で、取り出される白玉の個数をaとすると、x+a=7という関係がわかった。これに気づかないと、この問題は解けない。難易度A
(2)ここは、36通りの表を作って数えようとしたが、こんがらがって解らなくなってしまった。こんな時間ばかり食って、混乱するような問題は出さないでほしい。難易度A

五、(1)点Bのx座標は-1+4=3とすぐわかり、また点Dのx座標も3だから、これがすなわちy軸との距離である。難易度D
(2)OC=ODとなるのは、点C,Dがy軸に線対称の場合に限ると気づくかどうかで、この問題が解けるかどうかが決まる。それがわかれば、線分CD(=4)が底辺、高さがy座標(=4)だと考えて、二等辺三角形の面積を求めればよい。難易度C
(3)点C(-t、tの2乗)、点D{-t+4、(-t+4)の2乗}と、きちんと座標の数値を文字式で表し、それを変化の割合-3(=傾き)=yの増加量/xの増加量に代入すればtの値が求められる。難易度B

六、(1)三角形の相似の証明問題である。下記の直前対策で書いたヤマがずばり当たったが、まったくお手上げだった。解答を見て何となく解ったが、次に同じような問題を出されても、解ける自信はない。よって解説は省略する。いままで私が解いた証明問題でも、トップクラスの難しさだった。難易度A
(2)三角形ABCは直角二等辺三角形であるというのが、この問題を解く鍵である。まず、三角形BECの面積が9平方センチで、EはACの中点だから、三角形ABCの面積は18平方センチと解る。こで辺AB(=AC)=aとすると、三角形ABCの面積18=aの2乗X1/2より、a=6が算出される。ここで直角三角形ABEに注目し、三平方の定理を利用すると、辺BE=ルート(6の2乗+3の2乗)=ルート45=3ルート5と計算される。難易度B

 以上のように、今年も数学はかなり難しく、私は二(2)、四(2)、六(1)の三問が解けなかった。だから他はどこも計算ミスがなかったとしても41点である。「数学」も教えますと看板を掲げながら、この程度であるのは赤面の至りだが、それほど「数学」の問題は難しいということを受験した生徒に理解してほしくて、長時間かけて書き込んだ。
 ところで今年は「社会」がきわめてやさしかった。その証明として解答の主な用語を列記すると、「神奈川県・扇状地・聖徳太子・一票の格差・公共料金・資源として再利用・条例・シルクロード・遣唐使」である。こんなぜんぜん勉強していない大人や小学生でも答えられそうな問題と比べると、数学の難易度は雲泥の差がある。社会は直前の暗記、いわゆる一夜漬けが効くので、かなり難しい用語を生徒に覚えさせたが、まったく必要なかった。おまけに公民の図式はあまりにベタベタな「三権分立」が出されたのには唖然とした。おそらく社会は、できる生徒はほとんど満点近くを取り、平均点も35点以上であろう。それに比べたら数学で40点以上は数えるほどで、平均点も昨年を下回り、18点程度かと思われる。
 このように教科間の難易度に差があるのは、教える側としては「大迷惑」なんだが、そこのところを広島県教育委員会ならびに、どこの誰かはトップシークレットだろうが、おそらく現役の高校教師であろう問題作製者(このブログも見てほしいな)には、ぜひご配慮いただきたいと、切望する。

後日追記:難易度の基準が不明瞭に思えたので、数値化しました。しかし言うまでもなく、この正解率は私の主観と想像に基づくもので、根拠のある数値ではありません。なお記載した以外の一番の数式(7)までの正解率は90%以上かと考えます。
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