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とびしま街道・御手洗地区を歩く

 下蒲刈島と本土が安芸灘大橋でつながったので、とびしま街道と命名された下蒲刈・上蒲刈・豊島・大崎下島・岡村島の島めぐりにいつか行きたいと思っていたが、先週の土曜日に訪れることができた。
 まず目指したのは、「マリちゃん」という豊島にある食堂である。ここのメニューはラーメンとお好み焼きだけだが、ここのタチウオでだしを取った醤油ラーメンは絶品だと、関ジャニ∞の誰かがテレビでレポートしたのを真にうけ、食べに行ったが、噂以上にうまかった。魚介系では尾道ラーメンが有名だが、あれはイリコで出しを取るため、その臭みを消すために豚の背脂を入れるが、この豊島ラーメンはタチウオと鶏ガラだけで作るため、臭みもなく、香りがすばらしい。また味はあっさりとまろやかで、実にうまかった。
 ただ場所は、地元の人に聴かないとまずわからない。駐車場もないので近くのとよしま支所に停め、「伊藤本店という食料品店の先の路地を少し入ったところ」と教えられて探したが、見つけるのに苦労した。それに店に着くと、昼時だったのに「いらっしゃいませ」じゃなく、「何か御用でしょうか」と言われてしまった。中を覗くと、地元のオバチャンが二人お好み焼きを頬張っていた。観光客が食べに来るというのは、「想定外」の店らしい。食後にアイスコーヒーをサービスで飲ませてくれ、おまけにレモンを4個くれた。知る人は少ないかもしれないが、広島県は国産レモンの生産が日本一である。たぶんあまり知られていないようだから「おしい広島県」という有吉が出るキャンペーンを県主導でいま行なっている。
 次に大崎下島の御手洗地区へ行った。ここは福山の鞆と同じく、江戸時代の町並みがそのまま保存されている地区である。ただ鞆より旧町並みが広く、また観光客もまだ少ないので、ゆっくり見れる。観光客は中高年の男女のグループとサイクリストが目立った。このとびしま街道はしまなみ街道と共にサイクリストの「聖地」らしい。
 この御手洗地区は事前に調べず、行き当りばったりで行ったのだが、歴史好きな私にとって実に面白い場所であった。まずよかったのが、若胡子屋跡。ここは御手洗地区最大の町家だが、実は芸者・娼婦(御手洗では芸者と娼婦は厳密には区別されていなかった)の茶屋、乱暴に言えば「女郎屋」だったところだ。ただし御手洗に売られた女性はこの店内ではなく、「オチョロ船」と呼ばれる船に乗って客引きし、船宿で「営業」するの主流だそうだ。そのため、「御手洗の沖ゆく船は金なしか、親子づれでは行きも行かせぬ(行きたくても行かれない)」という戯れ歌が掲げてあった。またこの女郎屋から行方不明になった場合の裁判所での罰金五円の判決書、女衒(ぜげん)が売春とは最初は明らかにせず、娘の父親と交わす年季奉公の覚書、それにある娼婦が妻子ある男性に惚れたが、心中もできないので、あの世で妻になりたいと切々と訴える遺書などが原文のまま展示され、史料が読める(ちょっと自慢)私は、時間の経つのも忘れて読んでしまったが、いずれも興味あるものばかりだった。
 それにここは自転車で日本人初の世界一周無銭旅行を果たした明治の冒険王中村春吉の出身地だそうだ。ここに来るまで、その名前すら知らなかったが、ここの江戸みなとまち交流館でこの人物に触れ、中村春吉に興味を抱いた。
 また伊能忠敬が御手洗を測量した際の資料や、明治から戦前にかけての教科書が旧芝屋には展示してある。「陸軍士官学校学生規則」といった本も無造作に置かれ、宝探しをしているような気分だった。
 この御手洗地区は昨年死去した原田芳雄が小説家を、朝ドラ「カーネ-ション」でブレイクした尾野真千子が編集者を演じたNHKドラマ「火の魚」の舞台だが、今春公開されるアニメ映画「ももの手紙」のロケ地であるので、「崖の上のポニョ」で人気が加速した鞆のように、これから観光客がもっと増えるかもしれない。だから歴史好きな人はその前に行くことをおすすめしたい。それに乙女座という芝居小屋や、老主人が店内で時計修理を行なっている新光時計店や、あまたの洋館など、近代的な趣のある建築物も多い。
 この御手洗地区でかなり時間を食ったため、岡村島へは行かず、下蒲刈島まで戻ることにした。しかし朝鮮通信使の資料が展示してある松濤園も、宿舎である三之瀬御本陣芸術文化館も拝観できず、蘭島閣美術館を拝観できただけであった。これがつくづく残念である。
 また豊島の大長みかんは有名だが、これは12月が最盛期だから、とびしま街道のいたるところにある無人販売所では、温州みかんではなく品種改良したみかんが1袋100円で売られていたが、JAの集荷センターで買った「せとか」や「清見」「デコポン」というみかん(1キロ200円)は実に甘くておいしかった。下蒲刈島と上蒲刈島の間の「ふれあいの館」という道の駅から眺めた瀬戸の海と四国も絶景だった。
 できれば広島市内から車で2時間ほどだから、また訪れたいのが、安芸灘大橋の通行料金が往復で1400円も徴収される。これがなかったら、来月でもまた行きたいような場所である。
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