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模範解答は信用できない

 臆面もなく、私は広島県公立高校選抜Ⅰ「模範」解答集という問題集を出版している。しかし今さら明らかにするのも「too late」だと思うが、この模範解答集の中には、資料の読み違えという私のミスにより、福山誠之館の問題は誤答を掲載してしまった。この事は出版後に自分でも気づいたし、ある方から指摘も受けた。今さらながらだが、お詫びしたい。
 そこで居直る訳ではないが、模範解答とは実は「あまり当てにならない」ということを知ってほしくて、かつ自戒を込めて以下の文章を書き込む。
 ある出版社の県立広島中学の過去問題集をいま教材として使っているが、2008年の適性検査Ⅰの1-(1)でこんな問題が出た。半径70センチの円を同じ面積の長方形に変えなさい。ただし長方形の縦と横はいずれも50センチ以上の整数、円周率は3.1とする、である。
 これに対して解説と解答は、円の面積=70×70×3.1=15190。15190=2×5×7×7×31だが、この約数の掛け算で50以上になるのに2×5×7と7×31があるから、答えは70×217であると記載している。。
 しかしこの解説は実に馬鹿げている。この問題のミソは円周率を3.14ではなく、3.1とした点、すなわち小数第一位までにした点にある。小数第一位は10倍すれば整数に、整数を10で割れば小数第一位になるというごく「初歩的な」ことに気づけば、70×70×3.1=70×70×31÷10=70×7×31となり、いとも簡単に同じ答えが導かれる。円の面積を計算する必要もないし、約数を求める素因数分解も必要ない。実に簡単な問題である。計算は7×31だけだから、暗算で対応できる。できる子なら、1分で解ける問題である。ちなみに円周率が3.14だったら、70×70×3.14=7×7×314=49×314=98×157となり、もうひと工夫が必要である。49は50以下だから、49を2倍し、314を2で割れば、縦も横も50センチ以上になる。
 これ以外にも設問や条件を無視した解説や解答が少なくない。解答はともかく、解説あるいは解き方が特にひどい。適性Ⅱの模範解答も小学6年生がとても書きそうにない「大人の文章」が模範解答として掲載されている。
 そこで受験生諸君にアドバイスするが、「いい問題集の条件は?」と問われたら、私はためらわずに「解説」が優れていることだと答えたい。解答が間違っているのは論外だが、解説が杜撰な問題集は世に少なくない。そこで書店で問題集を選ぶ際は、解説の善し悪しを吟味する必要があるが、それはなかなか難しいだろうから、取り敢えず解説の「分厚い」問題集、願わくは問題より解説のほうが分厚い問題集を購入することをお勧めする。特に過去問題集は、問題はオートマティックだが、解説は人為的、平たく言えば、解説を書く「センセイ」と呼ばれる人種の能力によるからである。

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